ソサエティ5.0とは?IoTやAIの技術によって未来の生活はどうかわるのか!?

こんにちはIoT研究所のマサミです。
今回は、ソサエティ5.0について解説します。

ソサエティ5.0とは?

ソサエティ5.0は日本が提唱する未来社会のコンセプトで、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、目指すべき未来社会の姿として初めて超スマート社会(Society5.0)が提唱されました。

画像参照:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/cam/s5/

ソサエティ5.0は、バーチャルとリアルを高度に融合させたシステムにより実現します。

これまでの情報社会(Society 4.0)では、クラウド上にあるデータをネットワークを介して入手し分析を行ってきました。

一方、ソサエティ5.0では現実空間のセンサーなどから取得した膨大な情報がビッグデータとしてクラウドに集積され、このビッグデータをAI(人工知能)が解析します。
そして、AI(人工知能)が解析した結果を人間に様々な形でフィードバックしてくれます。

日本政府の広報オンラインでは、ソサエティ5.0の世界を表した限定ムービーが公開されています。
サイト:https://www.gov-online.go.jp/cam/s5/

このムービーでは、冷蔵庫に内臓されているAIがおすすめのレシピを提案してくれたり、無人トラクターが畑を耕しています。

今までの情報社会(Society 4.0)でこれらの技術を実現しようとした場合は、集めたデータを基に人間がルールを考えプログラムすることで制御していましたが、ソサエティ5.0では、人間の能力を超えた高度なAIが学習・解析してくれます。

ソサエティ5.0に向けて求められるスキルとは?

ソサエティ5.0という新たな社会を実現するために、どのような人材が必要か等についてまとめられた報告書を、2018年の6月に文部科学省が『Society 5.0に向けた人材育成に係る大臣懇談会』のまとめとして、「Society 5.0に向けた人材育成~社会が変わる、学びが変わる~」を発表しました。

その報告書内では、ソサエティ5.0によって社会が劇的に変化する中で人間らしく豊かに生きていくために共通して求められる力として以下の3を上げています。

①文章や情報を正確に読み解き、対話する力
②科学的に思考・吟味し活用する力
③価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力

まずは、知識・技能としての語彙や数的感覚などの学力の基礎に加え、人間の強みを発揮するための基盤として、文章や情報を正確に理解し、論理的思考を行うための読解力や、他者と協働して思考・判断・表現を深める対話力等の社会的スキルなど、読み解き対話する力が決定的に重要であるとしています。

また、人と機械が複雑かつ高度に関係し合う社会となっていく中、科学的に思考・吟味し活用する力が不可欠となり、さらに、現実世界を意味あるものとして理解し、それを基に新たなものを生み出していくことは、AIによって代替できない人間ならではの営みであり、AIの活用分野が爆発的に広がっていく新たな時代においてますます重要となるとしています。

ソサエティ5.0によって働き方はどう変わるのか?

将来、AIやロボットによって多くの仕事が代替され、人間の負担が軽減されていくことが予想される一方で、大量の失業者が生まれるのではないかという議論もあります。
また、人間の業務と機械の業務が再編成されることで業務のモジュール化が進み、業務のアウトソーシングも促進されることで、企業に雇われない働き方を行う者が急速に増えていくことが予想されています。

これは、時間と場所を問わない柔軟で自由な働き方を可能にする一方で、業務のモジュール化とアウトソーシングを更に加速していくと考えられます。
さらに、「働くこと」自体の意味も変わっていきます。
現在行っている仕事がAIやロボットによって代替されるようになれば、人間の労働力を投入しなくとも生産量を高められるようになり、多くの人が「生きるための」労働から解放され、より「自己実現」や「生きがい」のために働けるような社会が訪れるかもしれません。

ソサエティ5.0時代における人間の強みとは何か?

最後に、超スマート社会によって、人間よりも効率性の高いAIやロボットが誕生した場合の人間の強みについて触れておきたいと思います。

超スマート社会における人間の強みとは「現実世界を理解し、その状況に応じた意味付けができること」といわれています。
AIに目的や倫理観を与えるのは人間であるとされ、アルゴリズムで表現し難い仕事や、高度な判断や発想を要する仕事などは、AIによる代替可能性が低いと考えられています。

また、接客や介護のような他者との対話の中で行われる仕事は、AIやロボットによってある程度代替されながらも、人間が担うことで、それとは異なる付加価値が生まれることでしょう。

AIやロボットから仕事が奪われてしまうと対立的にとらえたり、必要以上に不安に思ったりするのではなく、むしろAIやロボットを、人間の能力を補助したり拡張し、可能性を広げてくれる有用な道具として捉えることが重要なのかもしれません。

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