こんにちは!IoT研究所の見習い研究員のChisatoです。
本日のtopicsは、NoSQL型のIoTデータベース構築パッケージをご紹介します。
株式会社理経は、新たなセンサーの設置やデータ量が容易に増加可能な「NoSQL型IoTデータベース構築パッケージ」の販売を、2020年6月2日に発表しました。
発売背景
製造業界では、工場内のあらゆる機器をインターネットに接続(IoT)し、さまざまなデータを収集し、解析して活用することで新たな価値を生み出すスマートファクトリーの取り組みが始まっています。その実現にはIoTを正しく活用する知見と、目的に合わせたデータベースの作成が必要です。
IoTを導入する際、複数の拠点をもつ大手製造業は、収集するデータの種類やデータ活用の方針が異なっていることが課題となっています。異なるデータを一つに集約できるIoTデータベースと、将来的なスマートファクトリー構想に向けて、データの増加に伴う迅速な対応が求められています。
従来のStructured Query Language(SQL)型は、伝統的な関係データベース管理システム(RDBMS)で利用されるデータの定義や操作を行うデータベース言語であり、SQL型で作成されたデータベースは、汎用性が低く、センサーの設置やデータ量の増加に伴い、その都度開発コストが発生していました。
NoSQL型製品概要
NoSQL型は、SQL型以外の新しいデータベース管理システムの総称です。SQL型と比べて柔軟なデータ構造と優れた可用性や拡張性を持つデータベースです。データが増加してもサーバーを増設するだけで、簡単にシステムの性能を高めることができ、その都度新たにデータベースを開発する必要はありません。膨大なデータの高速通信や複数拠点にまたがる多数のIoTデバイスの管理を実現します。
また、お客様の要望に合わせて、データベースの構築が可能です。理経では収集したデータを分析し、課題の列挙と優先付けを行い、潜在ニーズを顕在化するデータ解析コンサルティングを行うことで、データの見える化まで一気通貫でサポートをします。国内の大手製造業へ納入した実績をもとに、複数拠点を持つ大手製造業を中心に拡販していきます。
特長
1、データの増加が多いIoTに対応する柔軟なデータ構造・拡張性
NoSQL型データベースの一つであるMongoDBを用いています。MongoDBは、MongoDB Inc.によって開発された、オープンソースソフトウェアのドキュメント指向型データベースのことです。そのため、取得データを増加する際や、データの分析方法を変える際なども自社内で容易に対応でき、システム開発にかかるコストを削減することが可能です。
2、ビッグデータ処理の高速化
MongoDBの水平分散機能と、多数のIoTデバイス間で短いメッセージを高い頻度で送受信するのに適したMQTTプロトコルを組み合わせることで、膨大なデータの処理を高速化します。
3、IoTデバイスの効率的な管理が可能
Googleが設計した、Linuxコンテナの運用管理と操作を自動化するオープンソースプラットフォームであるKubernetesで、多数のIoTデバイスを一括で管理します。機器への設定を容易に変更でき、効率よい管理を実現します。
研究・開発用途で一般的に用いられるLinux OSの端末の運用管理と自動化も可能です。
4、サーバーの増設
ヒューレット・パッカード エンタープライズ社の「Simplivity」による提案も可能です。
Simplivityとは、一般的なサーバーにコンピューティング機能とストレージ機能を統合し、シンプルな構成を実現した仮想化基盤です。
新たなセンサーデバイスや計測データへの対応の簡略化を可能にする、NoSQL型IoTデータベースに注目です!