こんにちは!IoT研究所の見習い研究員のChisatoです。
本日のtopicsは、VR/AR端末 Magic Leapと連携したエッジ画像解析技術をご紹介します。
ラトナ株式会社は、このたびVR/AR端末であるMagic Leap Oneで取得した画像情報から、エッジサーバーで人物の顔を認識・解析し、解析された人物の情報をリアルタイムにVR/AR端末のUI上に表示する技術を開発しました。
開発した技術の概要
ラトナでは、創業時よりIoT/エッジコンピューティングの事業開発・技術開発を推進しており、コンテナオーケストレーション技術を用いてエンドポイントやセンサーシステムを対象に開発・リソース管理できる環境を中心に開発をしてきました。
一方、Magic Leap One等のVR/AR端末で取得された画像情報をAIで解析し結果をフィードバックするにあたり、リアルタイム性を保つことは、クラウドとの大容量の高速データ通信が必要になることから、困難でした。
今回ラトナが開発した技術では、Lumin OSが稼働するMagic Leap Oneで取得した画像情報が、リアルタイムに近い頻度(1秒間隔)で無線により、ラトナのエッジAI・IoTプラットフォームであるAION™がインストールされたエッジサーバーに送信されます。ラトナのAION™による、マイクロサービスアーキテクチャをフル活用したエッジコンテナオーケストレーション技術とエッジAIの技術により、当該エッジサーバーが受け取った画像情報を解析し、マスタ等と突合して認識されたFace IDから人物情報を特定します。この人物情報はエッジサーバーのAION™によりMagic Leap Oneに無線により常時連携され、VR/AR端末の視覚内の見やすい領域に、テキストデータとしてリアルタイムに人物情報が表示されます。
なお、当該技術は、VR/AR端末が複数になった場合でも、AION™のマイクロサービスアーキテクチャとエッジコンテナオーケストレーション技術により、スケールアウトされるように設計開発されています。
技術革新と効果
技術革新ポイント
・エッジネットワークのAI処理能力をフル活用してリアルタイムで高度な画像処理を実現します。
・VR/AR端末のような小型の端末では処理しきれない画像処理等を近隣の処理能力を持つAIに代替処理させ、スループット効率を高めます。
・VR/AR端末からエッジサーバーへの通信を含めて、全ての通信を無線で行います。
見込まれる効果
・VR/AR端末等のエッジデバイスが単独ではできなかったことができるようになり、ユーザエクスペリエンスと、エッジデバイスがもたらす価値が向上します。
・今回開発した技術とエッジネットワークの活用により、より多くのユースケースが実現できるようになります。
今後は当該技術をベースに、使いやすさの向上及びラトナ社製品としての機能拡充を目的として開発・推進を進めていきます。また、ラトナ内の自社技術・事業関連プロジェクトにとどまらず、パートナー企業との戦略的提携を進めながら様々な分野での事業開発推進・プロダクト開発推進を行っていく方針です。
ラトナ社が開発した、VR/AR端末 Magic Leapと連携したエッジ画像解析技術に注目です!