インテック、自治体向けIoTプラットフォームを開発へ!

こんにちは!IoT研究所の見習い研究員Chisatoです。
本日のtopicsは、都市OS「FIWARE」を利用したセンサー情報を収集・分析・可視化するIoTプラットフォームをご紹介します。

TISインテックグループの株式会社インテックは、スマートシティの情報基盤である“都市OS”として期待されている「FIWARE(ファイウェア)」を利用したセンサー情報を収集・分析・可視化するIoTプラットフォームを開発し、富山県滑川市、南砺市、上市町の協力のもと、自治体業務の効率化や課題解決を目的とした実証実験を開始することを発表しました。

自治体IoTプラットフォームイメージ

自治体向けIoTプラットフォーム開発目的

自治体向けIoTプラットフォームは、社会・公共分野で業種を超えてデータの共有・活用を実現するデータ共有基盤の「FIWARE」と、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供する低消費電力の広域無線通信技術(LPWA :Low Power, Wide Area)の無線通信サービス「ELTRES™ IoTネットワークサービス(以下ELTRES)」を採用することで、IoT環境を短期間に導入し、エリアを限定せず全国で利用可能になります。
自治体が独自で無線環境を構築する必要がないため、今回開発したIoTプラットフォームと組み合わせて、すぐに利用開始できます。本プラットフォームを活用することで、児童や高齢者の見守り、雨量の観測、田畑の環境監視、各種車両のモニタリング、盗難防止などといった、各自治体が抱えるさまざまな課題を解決し、職員の業務負荷削減と住民サービスの向上を実現します。

実証実験の概要

富山県の滑川市、南砺市、上市町の3自治体に協力いただき、各自治体の課題について自治体向けIoTプラットフォームを使った実証実験を行います。

滑川市において

滑川市は、古くから水害に悩まされてきたことから、河川の改修や、放水路の整備を行うなど、水害対策に力を入れている地域です。今回は、住宅密集地に流れ込む伝五郎川に水位センサーを設置し、水位変化の遠隔監視や危険水位のメール通知を行い、水害対策に役立つかを検証します。
・実施時期(予定):2021年1月~2021年7月
・検証内容:河川の水位監視

南砺市において

南砺市の山間部は豪雪地帯であり、毎年11月に除雪対策本部を立ち上げ、万全の体制で冬に備えています。今回は、除雪車にGPSを搭載し、除雪車の位置情報や市道の除雪状況をデータ化し、除雪作業の実態を可視化することで、除雪業務委託料精算時のエビデンスとしての利用や、除雪担当エリアの見直しなどの参考データとして活用できないかを検証します。
また、積雪量を確認しにくい山間部に積雪センサーを設置し、除雪の必要性について遠隔監視可能かも検証します。
・実施時期(予定):2021年1月中旬~2021年2月
・検証内容:除雪業務の可視化

上市町において

上市町は、町鳥獣被害防止計画を策定し、町と鳥獣被害対策実施隊が一体となって被害防止に取り組んでいます。箱罠に餌を仕掛ける作業や捕獲確認のため、定期的に現地作業を行う必要があります。しかし、冬季に箱罠設置場所である山間部に人が入るのは負担が大きいため、今回の実証実験では、箱罠にセンサーを設置し捕獲状況を遠隔で確認することで、現地確認作業の負担軽減に役立てられるかを検証します。
・実施時期(予定):2021年1月中旬~2021年3月中旬
・検証内容:獣害対策

今後の展開

インテックは、これまで多くの自治体業務に関わってきたノウハウを生かし、全国の自治体の課題解決を支援するため今後もエリア、分野を特定せず、多くの実証実験を行い、自治体向けIoTプラットフォームの早期事業化を目指しています。
また、将来的には、各自治体のスマートシティの特性に合わせ、ELTRES以外の様々な通信ネットワークを複合して利用する(ハイブリッド方式)ための機能拡張を予定しています。

 

都市サービスのスマート化に貢献する、都市OS「FIWARE」を利用した自治体向けIoTプラットフォームに注目です!

シェアする

フォローする