エイベックス、電通ライブ、バスキュールが連携開始した音声AR事業とは?!

こんにちは!IoT研究所の見習い研究員のChisatoです。
本日のtopicsは、エイベックス・エンタテインメント株式会社が手掛ける、音声AR事業をご紹介します。


エイベックス・エンタテインメント株式会社(以下:AEI)は、株式会社電通ライブ、株式会社バスキュールと、XR領域における音声AR事業での連携を開始し、音声ARコンテンツの制作、プラットフォーム開発で相互協力します。
AEIは、2018年5月に音声AR体験事業として「SARF(サーフ)」を立ち上げ、音声観光ガイドや音声ナビゲーションなど、アーティストや音楽配信サービス「AWA(アワ)」を活用した音声ARサービスの企画開発や、音だけのホラーコンテンツやメディアアートなど、音声の特性を活かした音声ARコンテンツを多数制作してきました。
同じく電通ライブ、バスキュールは、2018年1月に「音声AR」プロジェクトをスタートしました。多数の制作実績を持ち、数多くのメディアにも掲載され、グッドデザインアワードを始め多数のアワードも受賞し、「音声ARシステム」として特許を出願しています。

音声ARとは

現実空間に音楽や音声情報を重ねて表示することで、Society 5.0をスマートに実現する、新しいARの活用方法です。これまで主なARコンテンツ及びデバイスの開発は、現実空間上に新たなビジュアル情報を重ねて表示する”視覚”の拡張を前提にするもので、スマートフォンなど既存のデバイス画面に依存することで生じる視聴範囲の制限、また、それを解消するデバイスが開発段階のため、ARを最大限享受できないシチュエーションが散在していました。
一方で、音声ARは、デバイスの制約や利用シーンの制約を受けない”聴覚”による拡張を前提とするため、現段階では”視覚”によるARと比べて、幅広いシチュエーションでの導入が可能です。

■音声ARの特長
1:デバイスによる利用シーンの制約がほとんどありません。
(イヤホンやスピーカーを利用するため、画面サイズの制約等がない)
2:視覚と比べて注意喚起特性が高く、音声なので歩きスマホになりません。
(都市など公共空間における高い安全性)
3:ビジュアル情報を伴わない音声の場合、利用者の属性(年齢、性別、出身地、宗教など)の違いによって、
コンテンツに対するイマジネーションが異なるため、精緻なパーソナライズが可能です。
4:映像と比べて最小限のコンテンツ制作・運用コストが実現します。

事業連携の目的

音声ARコンテンツの制作や、プラットフォーム開発、運用、営業、コンサルティング事業など3社の強みを活かすことで、音声ARを社会に啓発し、企業や自治体が簡単に音声ARコンテンツを作成・運用管理でき、誰もがストレス無く音声ARコンテンツを体験できる仕組み(エコシステム)の構築を目指します。
、Society 5.0を見据えた多層的な社会インフラとして、様々な企業・自治体と連携し、音声ARの普及を加速させていきます。

■音声ARコンテンツ具体例
・訪日外国人旅行者への音声による多言語での観光ナビゲーションコンテンツの提供
・音声によるスタンプラリーや聖地巡礼などアミューズメントコンテンツの提供
・視覚障害者に対するアクセシビリティの向上を目的とした音声ガイドの提供

事業連携の最初の取り組み

和歌山県和歌山市の無人島「友ヶ島」の観光活性化を目的とした、音声ARによる島内観光ガイドアプリ「友ヶ島」を、和歌山市と共同で10月3日(木)にリリースします。また、ガイドアプリのリリースに合わせて、「友ヶ島第3砲台美術館」を開館しました。
「友ヶ島第3砲台美術館」は、「要塞島が美術館に。」をコンセプトに、世界でも類を見ない“音の展示”にフォーカスした美術館です。
建築家で東京大学准教授の川添 善行氏監修のもと、和歌山児童合唱団による幻想的な童謡が、島の時空を彩る音声ARアートが常設展示されています。
特別展示として、2019年10月3日(木)~10月31日(木)の期間、友ヶ島を舞台にした架空の物語を追体験する音声ARアートも展示予定です。
和歌山市のプレスリリース:http://www.city.wakayama.wakayama.jp/kankou/kankouspot/1001203/1025368.html

 

和歌山県の無人島「友ヶ島」への音声AR導入に次ぐ、新たな音声ARプロジェクトに今後も注目です!

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