IoTでエアコンの電力使用量と電気代を最大50%削減する「BA CLOUD」提供開始へ!

こんにちは!IoT研究所の見習い研修生Chisatoです。
本日のtopicsは、IoTビルオートメーション・システム「BA CLOUD(ビーエークラウド)」をご紹介します。

IoTプラットフォームの研究開発を行うcynaps(シナプス)株式会社は、オフィスや店舗の利用状況に応じた換気コントロールにより電力使用量と電気代の大幅削減を可能にするIoTビルオートメーション・システム「BA CLOUD」(特許出願中)を、2022年4月から提供開始しました。

「BA CLOUD」提供開始背景

電力においては、中長期的な視点では脱炭素・カーボンニュートラルが、足元では需給逼迫と電気代の高騰が、大きな社会課題となっています。日本では火力発電の割合が8割近くとなる中、燃料価格高騰やウクライナ危機により電力市場価格の値上げが続いており、2021年度の新電力会社の倒産件数は前年の2倍・過去最高の14件に及ぶ事態にも発展しました。大手電力会社も新規法人契約受付の発表が相次いでいるほか、公共施設の電力入札不調(不成立)が多数発生するなどの異常事態となっています。今後も値上げの可能性は高く、電気代が売上の7%を占めるとも言われている飲食店や、電力使用量の多い商業施設、ホテル、学校、オフィスなどにとっても、経営上の大きな課題となることが見込まれます。

一方で、CO2濃度・温度・湿度の複合センサーを搭載した換気アラートシステム「hazaview(ハザビュー)」を全国1,000箇所以上に設置するcynapsの調査では、ビル管理法の基準に従い換気を行う多くの施設において、無駄な換気により発生する空調エネルギーロスが最大50%にものぼることがわかりました。これは、実際の室内利用状況を考慮せず、常に満員時を想定した換気が行われているためで、IoTセンサーを活用して実態に即した適切な換気を行うことで改善できると考えられます。

「BA CLOUD」について

「BA CLOUD」は、換気状態を監視し自動制御するIoTソリューションです。「hazaview」と同じCO2濃度・温度・湿度の複合センサーにより室内の人の減少や不在を検知し、人がいない時の無駄な換気をカットします。1契約で、1部屋だけの小規模な店舗から15階建程度のビルまでカバー可能で、平均的なコンビニであれば、1店舗あたり年間36万円程度、5年間で180万円の電気代削減が期待できます。料金体系は、削減できた電気代の一部をいただくモデルのため、導入に伴う新たなコストが発生しません。また、換気状態を監視する中で、換気設備の故障や老朽化なども検知できるのが特長です。

コンビニ(5店舗) 180万円
介護施設(小規 200万円
病院(500床) 1,000万円
飲食チェーン(500店舗) 7,500万円
ホテル(1万室) 2億円

今後の展望について

「BA CLOUD」は現在、店舗や学校など都内約20箇所でのテスト導入が決定しています。加えて、4月中は広くモニター募集を行い、さまざまな利用環境での検証を行い、その後は今年度中に2,000台、3年後には30,000台の導入を実現することで、事業者支援と脱炭素社会への貢献を目指しています。

 
脱炭素・電力値上げにIoTで対応し、換気を自動制御しエアコンの電力使用量と電気代を最大50%削減する「BA CLOUD」に注目です!

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