こんにちは!IoT研究所の見習い研究員Chisatoです。
本日のtopicsは、キヤノンが提供を開始した、VR現実映像撮影システム“EOS VR SYSTEM”をご紹介します。
キヤノンは、VR映像撮影システム“EOS VR SYSTEM”を新たに立ち上げ、専用のレンズ1機種とPCソフトウエア2本を2021年12月下旬に発売・公開します。
開発背景
現在、VRはエンターテインメントや観光、教育など幅広い産業において活用が広がっています。このような背景のもと、キヤノンは、レンズ交換式カメラEOSシリーズなどで培ってきた光学技術を生かし、高画質な映像と効率的なワークフローを実現するVR映像撮影システムを立ち上げました。
本システムは、ミラーレスカメラと専用のレンズ、PCソフトウエアで構成しており、カメラに新発売の専用レンズを装着することで、VR映像の撮影を実現しています。今回対応するカメラは「EOS R5」で、12月上旬公開予定のファームウエアの適用が必要です。
また、新公開のPCソフトウエアにて撮影映像のVR規格形式への変換から簡易的な編集までを行うことができます。
キヤノンは、本システムを立ち上げることで、映像クリエイターや制作プロダクション、新たにVR映像撮影を始めたいと考えるユーザーまで幅広いニーズに応えていきます。
EOS VR SYSTEMの特長
EOS VR SYSTEMは、高画質な180度VR映像と効率的な映像制作ワークフローを実現します。
以下、特長をご紹介します。
高画質な3Dの180度VR映像を実現する専用レンズ
新製品“RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE”は、2つの魚眼レンズを備え、左右の視差を利用した3Dの180度VR映像を撮影することができる専用のRFレンズです。
180度VR映像は、視野が180度となるVR映像のことで、YouTubeなどの動画配信プラットフォームにおいて一般的に採用されているVR映像形式です。
ミラーレスカメラ「EOS R5」(2020年7月発売)に装着することで、8Kを生かした没入感のある高精細な映像を出力することができます。カメラには魚眼画像で8K相当の解像度の動画が記録されます。
また、特殊コーティングの採用により、逆光時での撮影も快適に行うことができます。
撮影から編集まで効率的なワークフローの実現
“RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE”の2眼レンズそれぞれから入射する光を単一のCMOSセンサーを通じて記録することができるため、撮影前のカメラ位置の調整や同期設定、撮影後に映像を繋ぎ合わせる作業(スティッチ作業)が不要となり、映像制作ワークフローを効率化しています。また、ユーザーの制作環境に合わせて、PCアプリ“EOS VR Utility”と「Adobe Premiere Pro」(別売)専用プラグイン “EOS VR Plugin for Adobe Premiere Pro”のいずれかのデータ変換ソフトウエアを選択することができ、映像制作をサポートします。
“EOS VR Utility”は、トライアルとして、静止画や2分以内の動画に関しては無償でVR規格形式への変換ができます。トライアル活用以外の全機能を利用するためには有償のサブスクリプション・プランの購入が必要です。対応OSは、Windows/macOSになります。
「Adobe Premiere Pro」専用プラグインは、アプリケーションの機能を拡張するソフトウエアです。。「Adobe Premiere Pro 14.5」以降のバージョンに対応します。