セキュアIoTプラットフォーム「Azure Sphere」を活用したTinyMLエッジAIサービス提供開始へ!

こんにちは!IoT研究所の見習い研究員Chisatoです。
本日のtopicsは、セキュアIoTプラットフォーム「Azure Sphere」をエッジ端末としたTiny Machine Learning構築サービス「SyncLect Tiny ML」をご紹介します。

AIソリューション事業を手掛ける株式会社ヘッドウォータースは、日本マイクロソフトが提供するセキュアIoTプラットフォーム「Azure Sphere」を活用したTinyMLエッジAIサービスを開始しました。

Azure Sphereについて

Azure Sphereは、マイクロソフトのセキュリティテクノロジーが組み込まれた Azure Sphere 対応 MCU (マイクロコントローラー: プロセッサーやストレージ、メモリー、IoT機能を備えたシングルチップコンピューター)と、Linuxベースの「Azure Sphere OS」、「Azure Sphere Security Service」から成り立っており、このセキュリティサービスによって認証や、脅威への対応、デバイスあるいはアプリケーションの障害情報の提供といった機能が実現されます。

TinyMLについて

Tiny Machine Learningは、ディープラーニングネットワークを縮小して小さなハードウェアに適合させる機械学習の一種です。超低電力の組み込みデバイスとマイクロコントローラー用の組み込み機械学習フレームワークの導入によりAIを利用したIoTデバイスの展開が可能です。

TinyMLエッジAIサービス 提供背景

Society5.0の社会実装や5Gサービスが本格的に開始されている昨今、毎年90億台の新たなデバイスがデプロイされると言われるIoT機器のうち、セキュリティ対策が取られているのは1割に過ぎないと言われており、サイバー攻撃者からの対策が急務となっています。そうした懸念を受け、サイバー空間とフィジカル空間を繋ぐエッジ/IoT機器とシステムのセキュリティ対策ソリューションが求められています。

エッジAIはIoTデバイス内で機械学習予測やディープラーニング推論を行う技術で、主に自動運転に用いられている技術です。クラウドを利用しない事でリアルタイム性の向上やセキュリティ上インターネットに上げたくないデータをIoTデバイス自身で処理を行います。
エッジAIの大きな課題は、処理性能を求め高価な専用GPUを利用したIoTデバイスを採用するとハードデバイスコストが響き、大規模展開しづらいという点です。大規模展開を目指すには、低スペック・低価格なIoTデバイスの必要があり、かつ低電力・低負荷・低容量で圧縮されたエッジAIを実行する必要があります。
またセンシティブな情報がインターネットに流れることを嫌いエッジAIを採用したにも関わらず、IoTデバイス側のセキュリティが十分に対応しておらず利用場面を限定的なものにしています。

そこで、ヘッドウォータースでは、低電力・低容量でAIを実現する「Tiny ML」と、IoTデバイスのマイコン層、OS層、通信層におけるデバイスセキュリティを実現する「Azure Sphere」を活用した、セキュアエッジTinyML構築サービスを開始するに至りました。

これらにより、Tiny YOLOを活用した映像物体検知、Tensorflow.liteを用いた画像解析や手書き文字認識、LightGBMを用いたIoTデバイスデータから予測分類、Pytorchにおける音声周波数解析を実現し、マルチAIプラットフォーム「SyncLect」と連携する事で、TinyMLとMLOps、Webアプリ連携など、セキュアなエッジ+クラウドのハイブリッド構成を早期に実現する事ができます。

 

​株式会社ヘッドウォータースが提供開始した、セキュアIoTプラットフォーム「Azure Sphere」を活用したTinyMLエッジAIサービスに注目です!

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